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損しないための住宅ローンの選び方 住宅ローン徹底比較

理想の家が見つかったら、次は住宅ローンについて考えていきましょう。

はじめに

私は新築一戸建て、新築マンションの売買、中古物件の売買および賃貸など、ほぼ全ての種類の実物不動産取引にプロとして携わっています。
宅地建物取引士として15年の不動産業界経験の中で何千人ものお客様の家探しをお手伝いしてきました。本記事では、その経験を元に、住宅ローンについて記載しています。

家を購入するほとんどの方が住宅ローンを組みます。

しかし、実際にお店に来店されるお客様で住宅ローンを勉強している方はほとんどいません。


営業に勧められるがまま、住宅ローンを組んでしまうと、後悔することにもなりかねません。事前に何を考えておくかを確認していきましょう。

住宅ローンの融資を受けられる金融機関は大きく分けて3つあります。

金融機関を選ぶ

1、 銀行(メガバンク・地方銀行・ネット銀行・信用金庫など)
2、 住宅金融支援機構(フラット35)
3、 財形融資や社内融資など


正直、銀行だけでもたくさんありすぎて、どこの銀行で借りればよいか迷うところでしょう。

一般的には金利が一番低いところや給与振り込み口座にしている銀行で借り入れをされるケースが多いです。


最近は「ネット銀行」を選ばれる方が増えてきています。金利が安くて、かつ保険が充実している為です。

審査が比較的厳しめなので、通ったらラッキーくらいの感覚で審査をしてみてもいいでしょう。


また、現在は史上最低金利といっても過言ではないくらいの低金利が続いている為、長期固定金利にされる方も増えてきています。

固定金利だと住宅金融支援機構の「フラット35」が人気です。

「フラット35」はCMなどで見る機会が多い為知っている方が多いですが、どこの銀行でも取り扱っている固定金利の商品です。

金融機関によって金利や取扱手数料が変わりますので、金利に低い金融機関を選べれるとよいでしょう。


特に取り扱い手数料の違いを見落とすことが多く、例えばARUHIの「フラット35」は一般的な店舗で借り入れをした場合は借入額の2.2%、ネットで借り入れ手続きをした場合は借入額の1.1%、不動産会社の提携ローンを使った場合、(例えば私の勤めている会社では)0.55%となります。(2020年8月11日時点)


4000万円の借入の場合だと、2.2%⇒88万円 / 1.1%⇒44万円 / 0.55%⇒22万円

と、借り入れの入り口が違うだけで初期費用が大きく変わります。

不動産会社に「提携ローン」があるか確認するとよいでしょう。


「財形融資」や「社内融資」は最近は減ってきています。

以前は社内融資を利用する場合、固定金利が低い金利で設定されていたりと優遇があったために利用する方もいましたが、最近は銀行が住宅ローンに力を入れていることで十分に金利を低く設定している為、財形融資や社内融資よりも良い条件で借りられることが多くなっています。

金利種類を選ぶ


金利種類には「変動金利」・「短期固定金利」・「長期固定金利」の3種類があります。


「変動金利」とはその名の通り、金利が変動する可能性があります。変動するタイミングは年に2回あり、4月と10月です。

しかし、金利が上下したとしても返済額は5年間ごとにしか変わりません。


金利が上がったら返済額の中の利息分の支払いが増え、金利が下がれば元本分の支払いが増えるという仕組みです。


ですので、これから景気が高くなり、政策金利が上がっていくだろうと思われる金利上昇局面では、変動金利はリスクがあり、逆に景気が悪化し全体的な金利がさがっていく金利下降局面では変動金利が有効です。


今現在はコロナ禍の影響で当面金利が上がる可能性は低いとみられていますので、変動金利を選ぶ方も増えている状況です。


因みに、変動金利から固定金利にはいつでも変更が可能ですので、金利が上がりそうになったら固定金利にすることも可能です。

しかし、実際にはこれから金利が上がりそうだなと予想することはなかなか難しく、少し金利が上がり始めてから金利変更することになるかと思います。


「短期固定金利」
1年・2年・3年・5年・7年・10年など、銀行ごとに設定している短期間の固定金利です。3年固定以下の固定金利はキャンペーンのような形で変動金利より低く設定している銀行もあります。
この短期固定期間が終了した後は、また短期固定期間から選びなおすか、変動金利にするかを選べます。
例えばあと10年間は子供の学費がかかるため安定させたい場合や、金利上昇局面などで選ばれるケースにおすすめです。


「長期固定金利」
一般的には20年以上の固定金利のことを言います。20年・30年・35年固定の商品をだしている銀行が多く、初めからずっと安定した返済を考えている方におすすめです。しかし、安定している分、変動金利や短期金利に比べ金利が高くなるためライフスタイルに合わせて検討するのが良いでしょう。例えばあと20年で定年の方が退職金完済を考えているにも関わらず35年固定を選んでも仕方ありません。
自分のライフスタイルを決めていきましょう。


また、現在は変動金利が最低0.405%(住信SBIネット銀行)、35年固定金利が1.3%(ARUHIフラット35)で借りられます。
15年前は変動金利が1.3%程度、35年固定が3.5%程度ですので、かなり借りやすい時期であることがあかりますね。(2020年8月11日時点)

返済期間を選ぶ


住宅ローンの返済期間は10年から35年の間で設定をします。


ほとんどの金融機関で借入人の完済時年齢が79歳か80歳までに設定されており、長めに設定するほど月の返済額が少なくなるため、35年返済で設定される方がほとんどです。
しかし、老後に住宅ローンの支払いが残る場合に備え、退職時の残債と自分の退職金などを比べて計画的な返済計画を立てておくことが大切です。


また、子供の大学進学などで支出が増える時期などを見越して現時点で支払い可能だからと、MAXの額を借入れをしないようにしましょう。

返済方法を選ぶ


返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」があります。

一般的には「元利均等返済」で毎月の返済額が一定になるものです。

最初は利息ぶぶんが多い為、元金返済は少なく、だんだんと利息が減り元金が増えていくといった仕組みです。
「元金均等返済」は元金の減りを一定にする返済方法です。最初は利息の支払いが多い為、返済額も高くなり、だんだん利息がすくなくなると支払額も減っていくというものです。
金利の支払いは「元利均等返済」に比べて少なくなる為、返済に余裕のある方にお勧めです。

保険を選ぶ


金利の中には「団体信用生命保険」の保険料が含まれているケースが多くあります。

「団体信用生命保険」とは、借り入れ名義人が亡くなられたり高度障害になったとき保険金でローンが完済されるというものです。

そのため、住宅ローン審査の際には健康状態に関する告知書を提出し保険の審査も行います。


銀行としても借主が団体信用生命保険に入れないと死亡した場合の補償がないため融資が難しくなります。

生命を脅かすような持病をお持ちの方などは住宅ローンを利用できないケースもありますので確認が必要です。


一方で、融資を組まれるご主人(もしくは奥様)にもしものことがあった場合、ローン残高がゼロになり家に住み続けられますので、住宅ローンを借りた方が安心だという言い方いらっしゃいます。


また、最近は死亡だけでなく、「ガン」「急性心筋梗塞」「脳卒中」のいわゆる3大疾病やそのほか5つの重度慢性疾患「高血圧症」「糖尿病」「慢性腎不全」「肝硬変」「慢性膵炎」が補償対象となる8大疾病保障などの「特約」をつけることもできます。


金利にそれぞれ0.1%~0.5%程度上乗せで加入することができます。


加入されている他の保険の見直しを検討してもよいでしょう。


ネット銀行などはこれらの補償もすべて込みで金利が低い商品がありますので、保険の掛け金を下げることも視野にいれてネット銀行を検討するのもよいかもしれません。

主要な金融機関の比較

主要な金融機関の住宅ローンで変動金利の場合の「実質金利」と「手数料」「保証料」をご紹介していきます。

ネット銀行

■YAHOO(ジャパンネット銀行)

変動金利0.38%、保証料0円、手数料2.2%

■auじぶん銀行

変動金利0.41%(じぶんでんきセット契約で0.38%)、保証料0円、手数料2.2%

特徴:すべての病気・けがをカバーする全疾病保障が無料付帯・がんと診断されたら残高が50%になりがん50%団信が無料付帯

■住信SBIネット銀行 

変動金利0.405%、保証料0円、手数料2.2%

特徴:すべての病気・けがで働けなくなった場合、ローン返済免除、2年状態継続でローン残高0円に。

■新生銀行

変動金利0.45%の場合、保証料0円、手数料2.2%

変動金利0.65%の場合、保証料0円、手数料55,000円

■ソニー銀行

変動金利0.507%、保証料0円、手数料2.2%

■楽天銀行

変動金利0.527%、保証料0円、手数料330,000円

ネット系の住宅ローンだけでもこれだけあります。

都市銀行系

■りそな銀行

変動金利0.470%、保証料20,614円(100万円あたり)もしくは手数料2.2%

■三井住友銀行(ネット申し込み)

変動金利0.475%(店頭申し込みの場合は0.625%)、保証料0円、手数料2.2%

■三菱UFJ銀行(ネット申し込み)

変動金利0.525%(店頭申し込みの場合は0.625%)、保証料0円、手数料2.2%

■みずほ銀行(ネット申し込み)

変動金利0.525%(店頭申し込みの場合は0.625%)、保証料20,614円(100万円あたり)、手数料5,500円

メガバンクも0.4%~0.5%代の水準です。

ローン審査に比較的通りやすい銀行(多くの金額が借りやすい)

■横浜銀行(首都圏のみ)

変動金利0.440%、保証料0円、手数料2.2%

■城南信用金庫(首都圏のみ)

変動金利0.585%、保証料20,614円(100万円あたり)、手数料55,000円

■中央ろうきん(首都圏のみ)

変動金利0.625%、保証料20,614円、手数料55,000円

■第四銀行

変動金利0.775%、保証料20,614円(100万円あたり)、手数料55,000円

以上、他にも金融機関はたくさんありますが、メインのところをご紹介させていただきました。

今借りるなら「ネット銀行」が金利も手数料も安く、保険も充実しているのでおすすめです。


多くの金融機関が住宅ローンの商品を用意していますが、住宅ローン返は返済期間と同じ長~い付き合いになります。

初期費用、繰上返済手数料、保険の内容などをよく比較検討して決定しましょう。

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